アメリカでは行き渡ったインフラがベンチャービジネスを支えています。 例えば設備の行き届いたインキュベーションであり、高速なコンピュータ ネットワーク等です。大学の設備の開放は当然のこととして、民間企業の 設備も相応の対価を求めることによって開放しています。さらにSOHO と呼ばれる企業にとってかわる組織が、いわゆる「かゆいところに手が 届く」設備や機能、さらに情報を提供しています。日本ではSOHOを 「在宅勤務」と混同し、せいぜい「家庭でできるアルバイト」的な印象を 与えています。アメリカではSOHOは高度な技術もしくは情報を有する 専門職であり、ベンチャー企業を支えています。
昨年、アメリカがSOHOに関係する技術のために使った資金は500 億ドル以上になると考えられています。これは情報技術全体に対する 総額の25%前後になります。如何にアメリカがSOHOに期待して いるか、またSOHO自体がビジネスになるという確信を持っているか が、推し量れます。具体的にSOHOに注目している理由は、インター ネットおよびコンピュータに基づく技術が定着してきたことです。 これまで莫大な資本をかけた企業が行っていた、その存在意義でもあ る情報処理を行って事態を分析し、適切な方針を立てるという役目を、 SOHOはコンピュータとネットワークを使って行うことができるの です。特に企業のリストラが進み、SOHOに人材が流れると同時に、 大企業ではアウトソーシング(外請け)が促進されるという状況が 形成されているからです。このSOHOがベンチャー企業のアウト ソーシングを引き受けて支援しているのです。日本では、費用面に おいても適切なインフラだけでなく、新規に設立された企業である ベンチャーが依頼できるアウトソーシング先もないのです。