ベンチャー企業にとって必要な人間、すなわち起業するに足る 能力や素質とはどのようなものなのでしょうか。ベンチャー企業に おいて必須である「夢やロマン」は、成功への戦略であると言えま す。確かな「夢やロマン」を描くことは容易なことではありません。 ではどのようなことがベンチャー企業を興す起業家に必要なのでし ょうか。私は多くのベンチャー起業家に接し、またその起業家から 聞いた話しを総合すると、「努力と根性」という非常に古典的な 考えにたどり着きます。この「努力と根性」を支えるものが「夢や ロマン」であり、「努力と根性」によってたどり寄せられた チャンスを花開かせるのが、「能力」であり「技術」であると 考えられます。能力や技術は学習によって磨くことができます。し かしながら一番大事なのは、「努力と根性」を発起させる起業する というアントレプレナーの精神です。これは社会環境や初等教育を 含めた教育という内容に立ち入ることになります。
今年4月入社の県内新入社員の意識調査(阿波銀行による)では、 約45%が定年まで現在の会社に勤めたいという希望をもち、逆に 転職や独立志向のものは約36%だそうです。おそらくアメリカで は入社早々、定年まで務めたいと希望するものは極少数であると 考えられます。この45%という数字は昨今の就職難を乗り越えて 入社したという安堵感と満足感の影響もあるでしょうが、やはり 高いと言わざる得ません。アメリカでは必ずしもすべての人が起業 を目指すわけではありませんが、高学歴になるほど起業を目指す割合が 多くなるようです。その道筋の典型としては就職してから数年後に、 MBA(経営学修士)で学び直し、さらに中規模の会社の管理職として 就職し、実績を積みながら、また幾つかの会社を転職しながら起業 する機会を待つという例です。最初の就職から十数年で起業する例が 多いようです。日本では高学歴になるほど安定した環境を選び、 起業という意識は最初からありません。また、変わりつつあるとは いえ、大部分が最初に入社した会社にしがみつき、また転職する 場合も、現在の環境(待遇)を改善するという意識のみからの 場合が多いようです。