ベンチャー企業の育成について産官学をあげて推進し、様々な支援 策が行われています。しかしながらベンチャー企業が生まれなければ 育成も何もありません。特に徳島を含む地方では人口が少ないわけで すから、いろいろな意味で起業のチャンスが少ないのは事実です。 企業を含む、社会というものは人と人との相互作用から生まれるわけ ですから、人口が半分なら、チャンスが半分になるのではなく、1/4 や1/8になってしまいます。まずはこのチャンスを与える支援策を 考える必要があります。既存の企業を育成することでも難しいのに、 何もないところからベンチャー企業を生み出すのは至難です。苗を 育てることばかりに目を取られて、種をまかない、苗床を用意しない のでは困ります。
では何がチャンスなのでしょうか。それは若者がベンチャー企業を起 こそうという気持ちを持たせることと、それを実現するイメージを持 たせることです。若者というのは、明日の世代を担うものという意味 です。起業を志す人を生み出すには日々の教育が肝要です。幼年期から の創造性を育てる教育と、独立心を育てることです。教育の問題は 一朝一夕には解決しません。最も効果的なのは身近な成功例と失敗例を 作ることです。そしてその成功例と失敗例に対して、賞賛する社会で なくてはなりません。成功例に対して賞賛することもさることながら、 失敗例に対しても、その「挑戦」に対して賛意を送り、その失敗から さらに次の成功に導くための再起に対して大きな支援をする体制を 整える必要があるのです。最近のベンチャーブームの影響もあり、起業 しようと考える若者は少なくはありません。しかし大概の場合、思い 止まってしまいます。その大きな原因が、失敗を許さない日本の社会性 です。特に起業の失敗、つまり廃業や倒産に関しては、一般的に二度と 社会に復帰できないような印象すら与えています。会社組織の債務に 対して個人保証を求めることが一般化している社会風潮が大きな原因で すが、まず意識を改めることが大事です。ハイリスクハイリターンが ベンチャー企業の特色ですが、リスクの底が見えていなければ、誰も 起業などしようとは思いません。