ブロードバンドとはどういう意味でしょうか。今、インターネット の世界ではブロードバンドという言葉がよく使われます。ブロード は「広い」、バンドは「帯域」という意味です。帯域とは、どれぐ らいのデータを一度に流せるかという、言わば情報の道幅のことで す。つまりブロードバンドとは、一度の多くの情報(データ)を流 すことのできるインターネット、正確にはそのインフラ(基盤)の ことなのです。さらにブロードバンドにはもう一つの意味があり、 いつでもデータを流すことが出来るという「常時接続性」が要求さ れます。いつでも高速なインターネットに接続できなければブロー ドバンドではないのです。では高速とはどの程度の速さなのでしょ うか。これにはいろいろな考え方があり、正確に定義されていませ ん。従来の公衆電話回線によるモデム経由やISDNを利用した接続よ りも、少しでも早ければブロードバンドという人もいれば、せめて M(メガ)bps程度で通信できなければブロードバンドではないとい う人もいます。共通しているのは、常時接続であるという点です。 速さにおいても、以前は専用線や光ファイバを直接引くという、非 常に費用がかかる方法しかありませんでした。最近ではCATV(ケー ブルテレビ)回線やDSLを利用したサービスが広く提供されています。 CATV回線によるインターネット接続も、当初、下りが数百K(キロ) bpsでしたが、最近では数M(メガ)bpsが一般的です。下りとは、イン ターネットサービスを受けるユーザ側へ向けてデータを送る道であ り、その逆が上りになります。CATVのスピードアップは、DSLの普及 によるものです。DSLも価格競争の時代に入り、一ヶ月3千円前後の 使用料で、数Mbpsの速度を実現しています。DSLの仕組みについては 以前説明しました。既存の電話線を用いてブロードバンドを実現す る方法です。電話線に関しては国内のどの家庭でも引き込むことが 可能です。電話は誰でも使うことができるのです。しかし電話線が 引き込めてもDSLが使えるわけではないのです。その地方の電話局に DSLの装置がなければサービスできないのです。