森井教授のインターネット講座 最新版(2000年12月2日掲載記事)



第160回 日本語ドメイン


解説イメージ

11月10日から日本語ドメインの申請が始まりました。ドメインとは ネットワーク上の名前に相当します。例えば、徳島大学工学部知能 情報工学科の場合、ドメインとして is.tokushima-u.ac.jp を取得 し、使っています。ドメイン名は.(ピリオド)で区切られています。 jpのような一番最後の記号をトップレベルドメインと言います。一 般に、jp, kr(韓国), uk(英国)にような国別のトップレベルド メインと、com, org, net 等の一般的なトップドメインがあります。 国別のトップドメインは、その取得に関して国毎にいろいろと制約 があります。com等の一般トップドメインはさほどの制約がなく、 世界中の誰でもが申請、登録が可能です。国別のトップドメインは、 各国のNICと呼ばれる機関が管理しています。日本ではJPNICです。 一般トップドメインは、世界規模の民間の非営利団体が管理し、実 際の管理はアメリカのネットワークソリューションズという会社に 委託されています。更にその会社が、登録業務を世界各国に有る委 託会社に任せています。つまりドメインの管理は公的な機関が行っ ているわけではなく、民間が行っているのです。この一般トップド メインの上で日本語で表記されたドメインが申請取得できるように なったのです。つまり、森井昌克.com というドメインが可能とな ったのです。英語圏以外の国でもインターネットが一般化し、その 国々の強い要求によって実現したものです。この日本語ドメインを 作るための仕組みは、日本語(全角漢字)を半角英数字に変換する 方法を取り決めることです。先ほどの森井昌克.comは実際には、 bq--3buo4tuvmygfcsy.comと表されます。これをホームページを見る ためのブラウザが自動的に変換する仕組みなのです。日本語以外で も、中国語、韓国語によるドメインの取得が可能になりました。し かし、現時点では登録が可能になっただけで、その利用が可能にな り、さらに広く受け入れられるようになる時期は未定です。

この日本語ドメインですが、com, org, netだけでなく、来年以降、 次々と登録が開始される予定です。まず始めに予定されいるのは、 国別トップドメインでもあるjpです。徳島大学.jpというドメイン 名を申請取得できるようになるのです。さらにwebやsiteというト ップドメインも予定されています。comの上の日本語ドメインを 先を争って取得競争を行い、そのドメインの転売や不法取得が問題 になっています。しかしこれから次々とトップドメインが誕生し、 その上での日本語ドメインの取得も可能となってくることから、あ わてて取得する必要はないかもしれません。このドメインの取得に 関する問題は次回取り上げましょう。


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