森井教授のインターネット講座 最新版(2002年2月4日掲載記事)



第196回 進化するウイルス


解説イメージ

本来なら前回の続編「電子自治体(中)」を掲載するのですが、新 しいウイルスが流行する兆しがあることから、警告の意味を込めて ウイルス対策について書くことにしました。

先日、宇和島(愛媛県)にて「インターネットの深い穴」という題 目で講演およびパネルディスカッションを行いました。その中で、 ウイルスに対してどのように取り組めばよいのか、という質問を数 多くの方から頂き、時間を割いて説明を行いました。ウイルスに感 染した経験のある方、およびまだ感染の経験はないが大きな不安を 抱いている方が多いという現実を目のあたりにしたのです。最近で はインターネットや電子メールの利用が一般化し、ウイルスの問題 が新聞や雑誌、あるいはテレビでも取り上げられ、その対策も十分 書かれているのですが、それを読んでも不安が募るようです。宇和 島でも説明したのですが、この紙面を借りて、一般の方が心がける ことを書きましょう。ただし、電子メールによって感染するウイル スへの対策です。最近ではホームページを見ただけで感染するウイ ルスもあります。しかし、これはブラウザを最新版に更新しておけ ば大丈夫です。また、ソフトウエアをダウンロードすることによっ て感染するウイルスもありますが、これについては信頼のおけるサ イト(著名な企業サイトや、雑誌等でよく取り上げられるサイト等) 以外からはダウンロードしないことです。

電子メールによって感染するウイルスへの対策としての第一は、ウ イルス対策ソフトをインストールし実行することです。そしてワク チン情報(パターンファイル)と呼ばれるデータを最新のものに常 にしておくことです。ウイルスソフトを常駐させれば、インターネ ットに接続するたびに、新しいワクチン情報があれば更新するか否 かを問い合わせてきますので、手間を惜しまずに更新するようにし ましょう。これでほぼ確実に電子メールによるウイルスを防ぐこと ができます。ワクチン情報を最新にしても感染するようなウイルス は、まず一般の人には近寄ってきません。安心してください。すで に「安全」と「水」は無償では手に入らない時代になっているので す。

何らかの理由でウイルス対策ソフトをインストールできない人は、 少なくとも以下のことに気を配るべきです。まずアウトルックエク スプレス等のメールソフトのプレビュー機能をオフにしてください。 つまり自動的に添付ファイルを開かないように設定して下さい。次 に、添付ファイルを送られたならば、例え、親や親友からの添付フ ァイルであっても気軽に開くことなく疑うようにしてください。特 に添付ファイルを送ってくる必然性がない場合、まったくメールで 触れられていない場合は決して開かず、相手に問い合わせるのが無 難です。最近、www.myparty.yahoo.com という添付ファイルを送り つけるウイルスが流行りだしています。これはヤフーのサイトにリ ンクされているのではなく、「.com」というウイルス実行ファイル なのです。悪意をもった者は、あの手この手と新しい方法で騙そう とします。


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