「パソコン」と聞いて、どのような形を思い浮かべるでしょうか。 大きなディスプレイ(画面)とキーボード、それに本体があるよう な据え置き型のパソコンが一般的だと思います。パソコンはその形 だけから見ると、大きなものから小さなものに変化してきました。 据え置き型のパソコンから、ノート型と呼ばれる移動可能なものへ、 そしてサブノートやモバイルパソコンと呼ばれる、常に持ち歩くこ とができるもの、さらにPDA(パーソナルデジタルアシスタンス )と呼ばれる手のひらサイズの、いつでもどこでも情報にアクセス したり、情報を入力できる形へと進化してきたのです。今、もう一 つ、新しい形のパソコンが注目されています。タブレットPCと呼 ばれる形のパソコンです。一言で言うとPDAの手軽さと、モバイル パソコンの使いやすさを兼ね備えた形です。PDAはキーボードがなく、 メモ帳に書くように、手書き文字で入力する手軽さがあります。し かしちょっとしたメモを書いたり、スケジュールの確認をしたりす るようなことには向いていますが、書類や図面を見たり書いたり、 あるいは写真を見たりするには不向きです。その原因は大きさ、特 にディスプレイ(画面)の大きさです。タブレットPCでは、通常の パソコンの液晶画面を用います。雑誌サイズの液晶画面で、雑誌の ように薄く軽いものが用いられるのです。この液晶画面は、動画像 等の情報を映すだけでなく、画面に字を書いたり、絵を描いたりす ることが出来、それらがパソコンに入力されます。画面をノートや 雑誌のように持ち運んで、自由に文字や写真を見ることができ、さ らに動画でさえ見ることができる上に、キーボードを使わずに文字 を書き込んだり、絵を書いたりできることがタブレットPCの最大の 特徴です。DVDやハードディスク、それにパソコンの本体自体は据え 置き型であり、その本体と持ち運び可能な液晶画面が無線で結ばれ ているのです。部屋や仕事場の中を自由に動きながら情報を見たり 聞いたり書き込んだりできるのです。特にキーボードになじみがな い、日本では広く受け入れられる可能性があります。