森井教授のインターネット講座 最新版(2003年4月7日掲載記事)



第232回 インターネット喫茶


解説イメージ

インターネットを連絡網に利用した集団自殺が問題になっています。 徳島県内でもインターネットで知り合ったらしい男女3人が自殺する 事件が最近起こりました。この3人の中の一人の男性はパソコンを 所有しておらず、ネットカフェ(インターネット喫茶)でインター ネットを利用していたようです。また最近、普通預金や定期預金で 金利が優遇されたインターネット銀行の口座数の増加が話題になっ ています。インターネットにつながれたパソコンや携帯電話から、 振込みを行ったり、残高を確認したりできることから利用者を増や しているのです。そのインターネット銀行から不正に預金を搾取す る事件が起こりました。インターネット銀行の利用者の口座番号と パスワードを盗み出し、利用者に成りすまして、別な口座へ預金を 振り込んだのです。この事件にもインターネット喫茶が関係してい ます。犯人はインターネット喫茶で利用者が入力した口座番号やパ スワードを盗み出したのです。犯人はインターネット喫茶の利用者 がキーボードから入力した文字列を盗み出し、気づかれないように 記憶しておくプログラムをパソコンに仕掛けておき、後日、こっそ りとその記憶したデータを回収して、口座番号やパスワードに対応 する部分を抜き出していたのです。

インターネット喫茶では、その利用に注意を払うことが肝要です。 口座番号やパスワードだけでなく、プライバシーも犯される可能性 があるのです。誰でもが利用できることから、上述のような不正な プログラムが仕掛けられ、キーボードからの入力を盗まれる可能性 があります。不正なプログラムが仕掛けられなくとも、パソコンや そのプログラムには通常、どのような命令をいつ実行したかという 履歴を残す機能が付いています。たとえばホームページを見た 場合、どのホームページを見たのかが記録されています。さらに 検索サイトで、文字を入力して該当するページを探した場合も、そ の文字が履歴として残っているのです。場合によってはパスワード 等も履歴として残ってしまう場合もあります。つまりどのような ホームページを見たのか、どのようなことを調べようとしたのかが 他人に知られてしまうのです。インターネット喫茶では、パスワ ード等の重要な情報はできるだけ入力しないように心がけるべきで す。また、ホームページを見たり、検索をした場合は履歴を消すよ うにしましょう。履歴を消す方法がわからない場合は、どのホーム ページを見たのかが他人に知られることを覚悟すべきなのです。


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